
混声合唱
KRAUS, Joseph Martin
Requiem VB1
パナムジカコード: | GK3130A |
3,040円(税込) | |
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- 出版社 :Carus
- 声部編成:SAB soli & SATB
- 伴奏 :オーケストラ(ピアノ伴奏版)
- 言語1 :ラテン語
- 演奏時間:30'00"
- ページ数:40

生まれはモーツァルトと同じ年、亡くなったのはモーツァルトの1年後というまさにモーツァルトと同じ時代に生きた作曲家ヨーゼフ・マルティン・クラウス(1756-1792)。長く天才作曲家の陰に隠れてすっかり忘れ去られた存在でしたが、今世紀に入ってからその作品は世界のクラシック音楽界で再評価され、熱狂的なファンをも得るに至っています。
ドイツ中部の町ミルテンブルクに生まれたクラウスは、やはり幼いころから類まれなる才能を発揮し、25歳の時にストックホルムのグスタフ3世の宮廷作曲家として任用されて以降、32歳で亡くなるまでその地で活躍したことから“スウェーデンのモーツァルト”や“北欧のモーツァルト”と呼ばれています。今回ご紹介する《レクイエム》は、1775年クラウスが19歳の時にブーヒェンの聖オズワルド教会のために作曲されたものとされています。モーツァルトの《レクイエム》との類似点が論じられたりもしますが、こちらの方がモーツァルトのそれより16年も早く書かれた作品となります。この時代には演奏機会にあわせて歌詞の典礼文を省略することがしばしば行われており、この作品でもおそらく教会での演奏時間の都合にあわせたものと推測されますが、キリエのクリステ・エレイソンの部分を省略し、セクエンツィアは最初と最後の節だけを使用するなど全体で30分ほどにまとめられています。
しかし短いながらもクラウスの才能を十分に感じられ、モーツァルトの《レクイエム》と比しても決して引けを取らないこのクラウスの《レクイエム》は、今後多くの合唱団に取り上げられていくことが予想される魅力的な作品です。