
混声合唱
千原 英喜
混声合唱のための「ふることのふみ」
パナムジカコード: | GZCHHKH |
1,870円(税込) | |
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- 出版社 :全音楽譜出版社
- 作詞者 :古事記より
- 声部編成:various
- 伴奏 :アカペラ
- 言語1 :日本語
- 言語2 :ローマ字
- 演奏時間:22'30"
- ページ数:56

古事記が編纂されてから1300年にあたるのを機に、古事記からテキストを取って作曲された混声合唱作品です。古事記が「フルコトブミ」と読むという説もあることからこのタイトルが付けられました。
1曲目の「志都歌」は、千原英喜という名前が合唱界に知られる契機となった1994年の第21回グイード・ダレッツォ国際合唱作品作曲コンコルソにて第2位(1位なし)を授賞した女声版が元になっています。曲はカノンやオスティナートという古代的でシンプルな音楽作法の中に雅楽の音取や催馬楽のフシを取り入れてお り、6つのパートがそれぞれ3つにdiv.することで、女声合唱版よりもさらに大きく神秘的な世界を生み出します。
2曲目の「国見歌」は、神楽鈴や笏拍子の打楽器や楽箏からイメージされた音型を用いることで雅楽の厳かさが広がります。さらに神官の祝詞の音声である警蹕や仁徳天皇の御言葉の朗読により、「現代から神話世界への時空移動、テレポーテーション」が生じ、ステージは別世界へと跳躍することでしょう。最後は舒明天皇の御歌で喜ばしく締められます。
3曲目の「伊邪那岐と伊邪那美」は、場面が様々に移り変わり、物語のような変化に富んだ作品となっています。冒頭は混沌の原初世界から聞こえる神楽笛を模した旋律で導かれます。神楽鈴や銅鐸で古代神秘の空間が色味を増すと、稗田阿礼の朗唱が聞こえてきます。天上界から声が届き、八百万の神々が合唱を始め、気分が最高潮に達したとき太鼓を伴って饗宴が始まり、エネルギッシュに物語は幕を閉じます。各場面の設定がはっきりしていることから、作曲者が言うように、シアターピースとして取り上げても高い効果が期待できる曲でしょう。
演奏においては、旋律が複雑に入り組む箇所や、歌だけに収まらない多様な表現が要求されるなど、一筋縄ではいかない作品ではありますが、各曲の世界観を見事に構築した際の感動は計り知れないものとなるでしょう。
1曲目の「志都歌」は、千原英喜という名前が合唱界に知られる契機となった1994年の第21回グイード・ダレッツォ国際合唱作品作曲コンコルソにて第2位(1位なし)を授賞した女声版が元になっています。曲はカノンやオスティナートという古代的でシンプルな音楽作法の中に雅楽の音取や催馬楽のフシを取り入れてお り、6つのパートがそれぞれ3つにdiv.することで、女声合唱版よりもさらに大きく神秘的な世界を生み出します。
2曲目の「国見歌」は、神楽鈴や笏拍子の打楽器や楽箏からイメージされた音型を用いることで雅楽の厳かさが広がります。さらに神官の祝詞の音声である警蹕や仁徳天皇の御言葉の朗読により、「現代から神話世界への時空移動、テレポーテーション」が生じ、ステージは別世界へと跳躍することでしょう。最後は舒明天皇の御歌で喜ばしく締められます。
3曲目の「伊邪那岐と伊邪那美」は、場面が様々に移り変わり、物語のような変化に富んだ作品となっています。冒頭は混沌の原初世界から聞こえる神楽笛を模した旋律で導かれます。神楽鈴や銅鐸で古代神秘の空間が色味を増すと、稗田阿礼の朗唱が聞こえてきます。天上界から声が届き、八百万の神々が合唱を始め、気分が最高潮に達したとき太鼓を伴って饗宴が始まり、エネルギッシュに物語は幕を閉じます。各場面の設定がはっきりしていることから、作曲者が言うように、シアターピースとして取り上げても高い効果が期待できる曲でしょう。
演奏においては、旋律が複雑に入り組む箇所や、歌だけに収まらない多様な表現が要求されるなど、一筋縄ではいかない作品ではありますが、各曲の世界観を見事に構築した際の感動は計り知れないものとなるでしょう。