
混声合唱
松下 耕
混声合唱とピアノのための「やわらかいいのち」
パナムジカコード: | GZMTKOO |
2,310円(税込) | |
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- 出版社 :カワイ出版
- 作詞者 :谷川 俊太郎
- 声部編成:SATB div.
- 伴奏 :アカペラ
- 言語1 :日本語
- 言語2 :ローマ字
- 演奏時間:21'51"
- ページ数:72

"思春期心身症と呼ばれる少年少女たちに"という副題が付けられた、谷川俊太郎の長文詩「やわらかいいのち」には、子どもたちへ「いのち」の尊さを伝えるメッセージが込められていて、そのメッセージを伝えられる子供たち、そして伝える側の大人たちにも多くの共感を呼んできました。本作品は、その「やわらかいいのち」の全文を一字一句を省略することなくテキストに用いた合唱作品です。
複雑な現代社会の中で自分の居場所を見つけることができない若者たち。そんな彼らと「合唱」を通して接してきた作曲者もまた、悩み、傷ついてきた経験を持っています。そして作曲者は、「ゆっくりうたう」ことでを、不安を抱えた子供たちの傷だらけの心を癒す活動をはじめています。作曲者に、今この時期に自らの意思でこの詩をテキストにした合唱曲を書きたいと思わせたのは、偶然ではなくまさに必然だったといえるでしょう。曲は子供たちの不安を表すようなピンと張り詰めた緊張感が4楽章まで続き胸が苦しくなりますが、その緊張感は5楽章の冒頭のピアノの優しく温かい音で一気に解き放たれることでしょう。そして最後に作曲者が詩人の許可を得て付け加えた一行「愛されている」に作曲者のすべての想いを凝縮して感動のうちに静かに終わります。